エッセー第一回: ひとと宝石

化粧をする、ファッショナブルな服装で装う、装飾品をつけるという、「身を飾るという行為」は、洋の東西を問わず古来から行なわれてきました。

人が身を飾るという行為は人間の本能なのかと思うほどです。
そして、身を飾るという行為は女性の特権ではなかったのです。
男女を問わず装飾品で身を飾ってきたのです。
人はなぜ、身を飾るのでしょう。もちろん、呪術的な面、魔性の存在から身を守るという考えもあったでしょう。また、地位の象徴でもあったでしょう。権力の象徴でもありました。
ところで、10万年前のヒトが身につけた最古の装飾品と考えられる貝殻が、イスラエルの遺跡から発見されていたという新聞報道をごらんになった方もいらっしゃるでしょう。
貝殻に穴をあけ装飾用ビーズとして使用していた。
10万年前のご先祖様も装飾品で身を飾っていたとことは「オシャレは人間の本能だ」。我々のご先祖様は10万年前には装飾品で身を飾るという「精神世界」を持っていたという事になります。
日本でも遥か縄文の時代、私達の祖先は豊かな宝飾品を身に付け、生活を楽しんでいました。
古代の埴輪を見てください。実に多彩な宝飾品を身につけております。
首飾りとイヤリング、ブレスレットを身につけた私たちのご先祖様です。おしゃれですね。
古代の人達の豊かな宝飾文化をしのばせます。



宝石は大自然の贈り物

宝飾品で身を飾るとことは、人間が誕生以来、人間の生活を豊かにしてきました。
人間の身を飾る宝石は大自然の産物なのです。
気が遠くなるような時間と想像もつかないような自然の働きで宝石が形成され、私たちは美しい宝石に魅せられ身を飾ってきました。
王権の象徴。イギリス王室の王冠と王笏世界最大のカリナンダイヤモンドが使われています。
無色透明のダイヤモンド、真紅のルビー、吸い込まれそうな紫青色のサファイアそして金とプラチナ。
私たちはこれらの宝石と貴金属を組み合わせデザインし、宝飾品・ジュエリーとして使っています。
呪術的な面、魔性の存在から身を守る地位と権力そして財力の象徴変身願望を満たす存在。
いま、ジュエリーは心を癒すものとして世界中で愛されております。




さいごに 結婚リングとくすり指の関係
なぜ、結婚リングをくすり指にはめるのでしょう。
諸説ふんぷんですが、その理由の一つとして。両手の平をピタッと合わせてください。
次に左の絵のように中指を抱き合うように折り曲げてください。
そのままの状態で親指だけを左右に離してください。

離れましたか。
今度は親指をつけて、人差し指だけ離します。
その次は小指を同じように離します。
ここまではスムースにできましたか。

最後にくすり指でやってみてください。
離れましたか。離れませんね。

この指は離れそうにも離れない。結婚したら絶対離れることはない「愛のあかし」の指なのです。

右でも左でも離れない指なのです。

 

 

 

風信子(ヒヤシンス)

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