エッセー第二回: はやぶさとダイヤモンド

日本の探査機「はやぶさ」が小惑星いとかわに着陸し、その後60億kmの旅のすえ、地球に帰還したというニュースは星空へのロマンを掻き立ててくれました。
そして、ダイヤモンドは類稀な輝きで女性の美への憧れをくすぐり、世の男性には懐の心配を与えます。

はやぶさとダイヤモンドに関係があるのかと思われますが、実は大いに関係があるのです。ダイヤモンドはインド、シベリア、アフリカ、カナダ等で産出しますが、ダイヤモンドの誕生には小惑星が関係しているのです。

太古の地球に小惑星が衝突したという話は聞かれた方もいらっしゃると思いますが、ダイヤモンドが誕生するのは、小惑星が地球に衝突した衝撃で生じた地殻の亀裂を通って、ダイヤモンドを含むマグマが地表に現れるのだそうです。(大昔の火山の噴火です)
仮にいとかわが地球に衝突したら、その衝撃でダイヤモンドを含むマグマが噴出するという事になるのかもしれないと想像力が掻き立てられます。
しかし、よく考えると、いとかわのような小惑星が衝突したら地球は大惨事で人類は絶滅という事になりそうです。
というところで宇宙の想像は終わりにと思ったのですが、アメリカで開催された天文学者の会議で次のような仮説が提唱されました。
太陽系外の地球型惑星の内部は地殻とマントルの間に数キロメートルの厚さのダイヤモンド層が存在する可能性があるという説です。
そこで、再び巨大はやぶさを打ち上げ、ダイヤモンド惑星を探査し、ダイヤモンドを持ち帰るというような話は………………。
冗談はともかくとして、女性を飾るダイヤモンドが壮大な宇宙の営みの産物だとはロマンあふれる話です。


 風信子(ヒヤシンス)

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